掴んだその手を離さないで! 〜優しすぎる幼馴染の絶対愛〜
「環先生、お顔の色がさっきよりずっと良くなったわよ?」

「え?」

私は思わず頬に手をやった。
そう言えばさっきから頬が熱い。

「そうですね。
大西先生のおっしゃる通り!
環ちゃん、顔色が良くなってるわ」

お二人とも、ニコニコ笑っている。

「驚いちゃって……だって、ちゃんと……」

避妊してたのに
という言葉はさすがに言いにくかったけれど、伝わっているはず。

「うん。そりゃ驚くよね。
でも、環ちゃん、顔がニヤけてるよ?」

「え」

「ふふふ…ホント!
……嬉しいわよね。愛する人の赤ちゃんが出来たんですもの」

愛する人の赤ちゃん……

愛する人……

「……はい……」

大西先生の言葉がストンと落ちてきた。

愛する人、淳之介の赤ちゃん……

お腹に手をやる。

ここにいるの?

嬉しい………嬉しい、嬉しい、嬉しい!!

「あらあら…環先生ったら」

嬉しくて泣き出した私の背中を、大西先生が優しく撫でてくださった。

「環ちゃん、良かったね!
改めておめでとう!」

「メグちゃん……うん…ありがと…」
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