掴んだその手を離さないで! 〜優しすぎる幼馴染の絶対愛〜
美由紀の報告
金曜日、淳之介がキャンプの引率を終えて帰ってきた。

出来れば今日話し合いたい。
でも疲れているよね。
どうしよう…

「あ、いたいた!」

「美由紀!?」

「そろそろ学童が終わる頃かと思って」

「うん。もう終わったけど…
あれ? 今日はランサークルの日じゃないの」

「そうなんだけど、今日はちょっと行けないの」

珍しい。
美由紀は主催者だから、必ず参加しているのに…

「消毒手伝うからさ、今日食べて帰らない?」

「うん……いいけど…」

何か話があるんだろうか…


◇◇


学校を出て、最寄り駅近くの洋食屋に入った。
ここは学生時代からの行きつけのお店で、ロールキャベツが抜群に美味しい。

「私、フルーツトマトの冷製パスタ」

「え? ロールキャベツにしないの?」

珍しい。
美由紀の大好物なのに。

「うん。今日はこっちの気分」

そっか、暑いもんねー

私はいつも通りロールキャベツキャベツを選び、注文を終えた。
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