掴んだその手を離さないで! 〜優しすぎる幼馴染の絶対愛〜
『ずーっと前から好きな人はいるよ』

あれは…………
咲希ちゃんが生徒会室に押しかけてきた時だ。

私、あの時から美由紀がその相手だと思い込んでた。

あれが私だった?

それなのに、淳之介は拓郎のこと応援してくれてたの?

「淳くん……もう、いい人過ぎて、バカ……」

「ブッ……確かに。いい人すぎるわね」

「うん……うん……」

じゃあ、本当にちゃんと好きだと思ってくれて私を抱いていた?

言葉通りだった?

……この子は、喜んでもらえる?

「え?……ちょ、ちょっと環 !?
どうしたの?
私、何か余計なこと言った?」

突然涙を堪えられなくなった私に、美由紀が戸惑っている。

「ううん……嬉しくて…
ずっと、私じゃないと思っていたの。
私が、辛い時に淳くんを頼ってしまったから。だからその責任をとってくれているんだと……」

「え? え? どういうこと??
あ、ねぇ、とりあえず外に出よう?
ここじゃちょっと目立っちゃうから…」

そうだった…

学園の最寄り駅近くの洋食屋さんで、私ったら…

早々に会計を済ませ、美由紀の住むタワマン内のラウンジに向かった。

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