掴んだその手を離さないで! 〜優しすぎる幼馴染の絶対愛〜
そこで初めて拓郎が、冷蔵庫を覗き込んでいる環を見た。
足元にはもちろん水色のもこっとしたスリッパ。
「淳くん、おつゆとネギがあるから、素麺ならすぐにできるよ?
玉子焼きも作ろうか?」
「え、いや……ああ、うん」
「拓郎は? 麦茶?
あ、拓郎もさっきのサンドイッチじゃ足りないよね?
素麺食べる?」
「……」
「拓郎……?」
「……ハッ、や、お、俺はさっきので充分……いや、やっぱりもらおうかな。うん」
「わかったー」
……まあ、この展開は驚くよな……
俺自身が一番驚いてるかも
それから環はキッチンで素麺を作り出した。
「おい、俺、何も聞いてなかったんだが……」
「……ああ、うん」
声を潜めて話す拓郎。
俺も同じように声を落とす。
「考えてみれば、この駅に環が偶然居合わせた時に気づくべきだった」
「……同時間にメッセージが入ってた。絶対に駅で鉢合わせしているだろうと思ったんだ……案の定だった」
「付き合ってたんだ」
「……まぁ」
足元にはもちろん水色のもこっとしたスリッパ。
「淳くん、おつゆとネギがあるから、素麺ならすぐにできるよ?
玉子焼きも作ろうか?」
「え、いや……ああ、うん」
「拓郎は? 麦茶?
あ、拓郎もさっきのサンドイッチじゃ足りないよね?
素麺食べる?」
「……」
「拓郎……?」
「……ハッ、や、お、俺はさっきので充分……いや、やっぱりもらおうかな。うん」
「わかったー」
……まあ、この展開は驚くよな……
俺自身が一番驚いてるかも
それから環はキッチンで素麺を作り出した。
「おい、俺、何も聞いてなかったんだが……」
「……ああ、うん」
声を潜めて話す拓郎。
俺も同じように声を落とす。
「考えてみれば、この駅に環が偶然居合わせた時に気づくべきだった」
「……同時間にメッセージが入ってた。絶対に駅で鉢合わせしているだろうと思ったんだ……案の定だった」
「付き合ってたんだ」
「……まぁ」