掴んだその手を離さないで! 〜優しすぎる幼馴染の絶対愛〜
高校時代

文化祭の提案

「それ、本気で言ってるの?」

「おう! コンセプトはもう決まってる。いい感じに仕上がるはずなんだ 」

「……生徒会の出し物は、保護者のための休憩所なの。毎年決まってるの。なかったら困るのよ!」

「……じゃあ、それもやればいい」

私は頭を抱えた。
誰よ! こんな奴を生徒会長にしたのは!?

私達が何を話し合っているかと言うと、文化祭の出し物について。

検討すべきは各学年の模擬店についてだったはずなのだ。

高校三年生は受験のため、文化祭にはお客様として参加する。

そのため、中3、高1、高2の文化祭実行委員を中心に、模擬店の内容と、講堂、グラウンドの野外ステージのスケジュールを組んでいく。

生徒会はこの調整だけで精一杯。
毎年、ご高齢の祖父母が来られることもあるので、敬老席を設置し、お茶をお出しするのが生徒会の『出し物』の代わりになっている。

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