掴んだその手を離さないで! 〜優しすぎる幼馴染の絶対愛〜
「……まき、……環」

「……ん」

「大丈夫か? 起きられるか?」

「淳くん…」

「もう6時を過ぎてるんだが……よく寝てたな。
よっぽど疲れていたのか?
そろそろ起きないと…
食べられそうか」

スパイシーな香り…

「……カレー?」

「ああ、買い物に行ってきた。
食べられそうか?」

「食べる」

よく寝たせいか、とてもスッキリしていて、空腹で気分が悪いくらいだ。

夢を見たような気がする……。

なんだっけ……思い出せないや。

それよりも、一刻も早く食べたい!

「淳くん、大盛りにして」

「へ?」

「……あ、やっぱり普通盛りで」

体重、増えたらいけないんだった。

「残ったら冷凍するつもりでたくさん作ったから、おかわりすればいい」

優しい顔で誘惑してくる。

「うん…」

2人分食べても……ダメダメ! 体重管理!

パンパンと軽く頬を叩き、誘惑に負けない決心をする。
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