掴んだその手を離さないで! 〜優しすぎる幼馴染の絶対愛〜
それだって、生徒会役員が各クラスの役割を果たしながら、合間の時間で当番を決めているのだ。
みんな役割をかけ持ちしているっていうのに!

そんなこと、一年生の私が言わなくってもわかるじゃない!?

拓郎が何を言い出したのかと言うと

「生徒会でプラネタリウムを投影したい」

ということだった。

拓郎は無類の星好き。
星バカと言ってもいいだろう。

小さい時に、未来科学館で初めて見たプラネタリウムに感銘を受け、星の虜になった。
以来、毎週末、未来科学館に通うくらいの天文好きに。

プラネタリウムの解説を自分でするのが夢だった小学生時代から、現在に至るまでずっとその夢を追っている。

星の話を始めると目をキラキラ輝かせ、止まらなくなるのも昔から変わらない。

だから考えてみれば、これは想定の範囲内だったのかもしれない。

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