掴んだその手を離さないで! 〜優しすぎる幼馴染の絶対愛〜
「淳くん? また責任を感じてる?」

「……!」

「淳くんはそればっかり。
いつも責任を感じてる。
それで私との間に一線を引いているの」

「……!」

「淳くんは責任を感じる必要ないの。
何度も言うけど、私達の始まりだって、私は淳くんに襲われたわけじゃないわ。むしろ我儘を言ったのは私の方。
赤ちゃんだって、二人でしたことの結果なの。
……私はね、もう責任を感じたり、遠慮しないで欲しいの。
それから……淳くんの素直な気持ちを聞かせて欲しい」

素直な気持ち…

コホン、と環が咳払いする。

「私、赤ちゃんが出来たの。
淳くん、どう思う?」

環が真っ直ぐに俺の目を見る。
俺がどう思うか?
そんなのは決まってる!

「嬉しい。めちゃくちゃ嬉しい!
俺と環の子供だ。嬉しいに決まってる!」

「……うん! ……私もすっごく嬉しい!」

そう言ってにっこり笑った環が俺に抱きついてきた。
環の温もり…
これが本当に俺のもの?
しかもお腹の子供まで?
ヤバい……
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