掴んだその手を離さないで! 〜優しすぎる幼馴染の絶対愛〜
「……第一、予算だって一体どれだけかかるのよ?」

「……あー、それなんだけど…」

私と、生徒会長である拓郎とのバトルを静観していた淳之介が、突然口を開いた。

「こいつに言われて、一応見積もりをとった」

「はい?」

「学校なんかの教育施設なら、レンタル料は半額にしてくれるって」

「……」

こいつら……
私がいない間に、話を進めたわね?

「淳、MEGASTARの最新モデルだな !? 」

「……わかってる。ちゃんと確認したよ。
文化祭が行われるのは金曜日と土曜日。
平日と土日祝1日の料金で¥35.000だ。
まあ、出せない料金じゃない」

MEGASTARはイベントやプライベートでのプラネタリウムを可能にする投影機をレンタルしている会社だ。

ちなみに、1番小さいホーム用の投影機が拓郎の部屋にも設置されている。

中学に入った頃、星バカの拓郎が、長年貯めてきたお年玉やお小遣いで購入したものだ。

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