掴んだその手を離さないで! 〜優しすぎる幼馴染の絶対愛〜
こうして、淳之介は私の家の前に立った。
もちろんちゃんとスーツ姿で。

今日の拓郎も思ったけど、男性のスーツ姿っていいなー。
淳之介がめちゃくちゃ格好よく見える。
もちろんスーツ姿じゃなくても格好いいんだけど。

「何?」

「久しぶりにスーツ姿見た」

「は?」

「かっこいい」

「や、やめろ…
今から挨拶だって言うのに、何言ってるんだよ」

「ごめん、心の声が漏れただけ」

「……」

あ、照れてる

「い、行くぞ」


◇◇



「夜分遅くに申し訳ありません」

「いらっしゃい!
淳くんならいつでも大歓迎よ。
……あらあら、なんのお話かしら…」

母が淳之介のスーツ姿を見て、クスッと笑った。
これは多分気づいてるよね?
結婚の申し込みだって。
実際はそれ以上なんだけど……。
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