掴んだその手を離さないで! 〜優しすぎる幼馴染の絶対愛〜
「……なんだ、愛は知ってたんだな。
良かった、じゃあ安心だ。
言ってくれたら良かったのに。
淳くんうちにももっと遊びに来てくれていいんだよ」

「はぁ……」

え? それだけ?
こ、ここの力関係、スゴすぎるっ!!
決定権は完全に母だ。

「あの! もうひとつあります」

「あ」

そうだった。結婚報告だけじゃないのよ。
妊娠のことは母も知らないことだ。

「環、病院には行ってきたの?」

「えぇっ!! 」

ちょっと待って! バレてるっ !?

「お、おかーさん……?」

「普通、気づくでしょう」

「……はい」

すみません!
母はなんでもお見通しだった。
最初から言えば良かったよ……トホホ

「ろ、6週目だった…」

「愛!? なんの話!?」

「あ、あの! すみませんっ!!
環は妊娠しています。俺の子です!」

「「えぇぇーーーっ!!!!」」

「環、赤ちゃん出来たの!?
淳兄の子? やった! また甥か姪が増えるんだ !! 」

宣が喜んでくれている。
これは素直に嬉しい。
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