掴んだその手を離さないで! 〜優しすぎる幼馴染の絶対愛〜
「……ペンネームは?」

「え」

「私、知ってるんじゃない?
ううん、きっと知ってると思うの。淳くんのペンネーム」

「い、いや……ど、どうかな?」

「桜田じゅん」

「……!! な、なんで……」

なんでわかった!?

「……まさか、桜田じゅん先生が淳くんだったなんて…」

「いやっ、そのっ……」

「受賞作、読んだの」

「……!! 」

ま、マジか……

「プラネタリウムを題材とした現代ファンタジー。それも青春もの。私が読まないわけないじゃない。
今図書館棟にも入ってるわよ」

「……そ、そうか…」

図書館棟に入っているのは知っていた。
やっぱり読んでいたんだ…
この様子じゃ、シリーズ全部読んでるな。

簡単に言うと、俺のジャンルは現代ファンタジー。大賞を取ったのは一番最初の作品。
シリーズは登場人物達の中学時代から始まる。

主人公は天文に取りつかれた星バカの中学男子。そしてその主人公の幼馴染の男女を含めた3人の物語だ。

そのまんま俺たちだ。

舞台はもちろん日本。なんなら母校をイメージして書いたと言っていいだろう。
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