掴んだその手を離さないで! 〜優しすぎる幼馴染の絶対愛〜
「はーい?」

「俺」

「へ?……拓郎?」

「あけてー」

「あ……どうぞー」

倉田家の部屋は17階だ。
ここはセキュリティがしっかりしているから、鳴らした階しか行けないことになっている。

「いらっしゃい。帰ってたの?」

「昨日の夜帰った。
……また大きくなったな」

「もう7ヶ月だからね、安定はしているよ」

「……そうか。なら良かったな!
淳は? そろそろ帰る頃かと思ったんだが」

「うん。いま連絡があってあと5分くらいかな。
ここ、学園からすぐだから、自転車だし一瞬で着くのよ」

「そっか! いい立地だよな!」

まあ、俺は駅近が気に入ったんだが……。
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