掴んだその手を離さないで! 〜優しすぎる幼馴染の絶対愛〜
「……」
「……」

「それに、ちゃんと画数も調べたぞ!
彗は女の子にピッタリの名前だった」

「彗ちゃんか…」

「環?」

「うん。淳くん、私気に入っちゃった」

「……まあ、悪くないけどな……名前は。
なんで拓郎が? って思うが」

「おれが名付け親だ!」

「……お前、洗礼式に出るつもりか?」

「当たり前だ。お前たちの子だぞ!」

「プッ……淳くん、有り難いんじゃない?」

環が笑っている。

「実はね、中々決まらなかったの。
淳くんがどうしても1文字にしたいってこだわるから、画数とか考えると合わなくて…」

「おう! 淳之介が考えそうなことだ。
だから俺も1文字で考えたんだ。
ちなみに、環の『光環(太陽の周りの虹色の輪)』ともリンクしてるんだ! 天文つながりだな」

これ以上の名前はない!
と、俺は思ってる。

「淳くん?」

「倉田 彗か……いい名前だ」

「よし! 決まりだな」


こうして、俺は環と淳之介の子の名付け親になった。






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