掴んだその手を離さないで! 〜優しすぎる幼馴染の絶対愛〜
《おまけ》義兄との交流
「ごめん、呼び出しといて遅れた」

「いや、俺も今着いたところだから。
環は? 順調か?」

「ああ、安定期に入ってからはちょっと落ち着いたかな。食欲は相変わらずみたいで、いつも甘い物を見つめて……あっ!」

「なんだ?」

「そう言えば味覚が変わったみたいなんだ。妊娠してから」

「味覚? 」

「そう。コーヒーが飲みたくなったって。
と言っても低脂肪乳をたっぷり入れてるけど」

「へぇ…変わるもんだなぁ……。
苦いって言って、絶対に飲まなかったのに。
うちは逆にコーヒーが飲めなくなった」

「え? ナコちゃんが?」

義兄は同級生で義姉の親友の桐野撫子と結婚した。

「ああ、匂いがダメなんだと。
まあ、妊娠期間だけの事だと思うが……」

「もう臨月だよね?」

「予定日はクリスマスの辺りだ」

「まさか真くんのとこと同級生になるとは思わなかったよ」

「だな……。
淳と環がまさかのデキ婚だもんな」

妻の兄に睨まれる俺。
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