掴んだその手を離さないで! 〜優しすぎる幼馴染の絶対愛〜
環にカミングアウトしてから、朝倉家の家族には作家活動をしていることを伝えた。
環と同じ懸念をされる可能性もあったので、安心してもらうためだった。
ちゃんと環と産まれてくる子供を養っていけるのだと証明したかっただけなのだが、朝倉の両親も義兄弟達もみんな俺の本を読んでくれた。
「淳兄、あれ、拓郎のことか!?
そんで、幼馴染は淳兄と環だな!?
俺、妄想で3人に置き換えて読んだ!
めっちゃ面白い〜」
どうやら違う楽しみ方をしている義弟……
恥ずかしいので、家の中だけにしておいてくれ。
あれから環には図書館棟の蔵書にサインをしてくれと頼まれた。
そんなことをしてはバレてしまうではないか……と、丁重にお断りした。
環は不満げだったが、仕方ない。
それでも、三田倉子の著書同様に、桜田じゅんの著書コーナーを作ってくれたのは言うまでもない。
ポップを作って、全ての著書を並べ、どの本にも説明文が書かれていた。
本当に俺だと知らない時から読んでくれていたのだと思うと嬉しくて、くすぐったい気がした。
◇◇
環と同じ懸念をされる可能性もあったので、安心してもらうためだった。
ちゃんと環と産まれてくる子供を養っていけるのだと証明したかっただけなのだが、朝倉の両親も義兄弟達もみんな俺の本を読んでくれた。
「淳兄、あれ、拓郎のことか!?
そんで、幼馴染は淳兄と環だな!?
俺、妄想で3人に置き換えて読んだ!
めっちゃ面白い〜」
どうやら違う楽しみ方をしている義弟……
恥ずかしいので、家の中だけにしておいてくれ。
あれから環には図書館棟の蔵書にサインをしてくれと頼まれた。
そんなことをしてはバレてしまうではないか……と、丁重にお断りした。
環は不満げだったが、仕方ない。
それでも、三田倉子の著書同様に、桜田じゅんの著書コーナーを作ってくれたのは言うまでもない。
ポップを作って、全ての著書を並べ、どの本にも説明文が書かれていた。
本当に俺だと知らない時から読んでくれていたのだと思うと嬉しくて、くすぐったい気がした。
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