掴んだその手を離さないで! 〜優しすぎる幼馴染の絶対愛〜
ところが、生徒会室のドアを開けようとすると、ノックの音が聞こえた。
「すみませーん」
「え」
「あっ! ごめんなさいっ!
ドア当たらなかった!?」
「……あ、いえ。大丈夫です」
どうして咲希ちゃんがここに?
「咲希!?」
「あ、拓郎?
今夜の夏祭りのことなんだけど〜」
夏祭り……
そっか。
拓郎、咲希ちゃんと行くんだ。
この学園の隣にある、この辺りの氏神様を祀る神社で、今日、明日と夏祭りが行われる。
神社はこじんまりしているけれど、境内には所狭しとたくさんの屋台が出るので、多くの人で賑わうのだ。
小さい時は家族で行っていたけれど、拓郎と淳之介が中学に入ってからは、毎年親友の美由紀を誘って四人で行っていた。
でも拓郎、今年は彼女持ちだもんね。
一緒には行けないや…
話は聞こえていたけれど、私には関係のない話だった。
当初の予定通り図書館棟に向かおうと、もう一度ドアノブに手をかけた。
すると拓郎が言ったのだ。
「夏祭りは毎年こいつらと行ってるんだ。咲希とは約束してなかったよな?」
「すみませーん」
「え」
「あっ! ごめんなさいっ!
ドア当たらなかった!?」
「……あ、いえ。大丈夫です」
どうして咲希ちゃんがここに?
「咲希!?」
「あ、拓郎?
今夜の夏祭りのことなんだけど〜」
夏祭り……
そっか。
拓郎、咲希ちゃんと行くんだ。
この学園の隣にある、この辺りの氏神様を祀る神社で、今日、明日と夏祭りが行われる。
神社はこじんまりしているけれど、境内には所狭しとたくさんの屋台が出るので、多くの人で賑わうのだ。
小さい時は家族で行っていたけれど、拓郎と淳之介が中学に入ってからは、毎年親友の美由紀を誘って四人で行っていた。
でも拓郎、今年は彼女持ちだもんね。
一緒には行けないや…
話は聞こえていたけれど、私には関係のない話だった。
当初の予定通り図書館棟に向かおうと、もう一度ドアノブに手をかけた。
すると拓郎が言ったのだ。
「夏祭りは毎年こいつらと行ってるんだ。咲希とは約束してなかったよな?」