掴んだその手を離さないで! 〜優しすぎる幼馴染の絶対愛〜
今の夏祭りのことだって、とてもじゃないが、好きな子にする対応じゃなかったと思う。
塩対応過ぎるよ…

本当に好きなら、私たちのことなんて考えないはずだ。

「「……」」

淳之介も同じ考えだったのだろう。
謎ではあるけど、付き合うって決めたのは事実なんだから、やっぱり好意は持っていたんだろうな。

「本当に泉ちゃん達と行くのか?」

「え?……ああ、うん。
咄嗟に言ったけど、お兄ちゃん達が夏期講習で行けないのは本当なの」

毎年、夏祭りは双子と、双子の幼馴染の長谷川京(はせがわけい)君と桐野撫子(きりのなでしこ)の4人で行っている。

でも今年、この4人は高校三年生。

系列の女子大に上がる予定の姉たちと違い、国公立大を受験する兄たちは夏祭りどころではないのだ。

「私、ナコちゃんとも仲良しだし、私が一緒について行くのに、お姉ちゃんが文句を言うはずがないもん。
だから連れて行ってもらうつもりよ?
美由紀は合宿で行けないし」

親友の美由紀は陸上部に所属していて、今日から合宿に入るらしい。

「じゃあ俺も行くよ。
真くん、絶対に心配するだろうし、男が1人でもいた方がいいだろう?」

「……うん」
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