掴んだその手を離さないで! 〜優しすぎる幼馴染の絶対愛〜
杉山くんからのメッセージは

『夜空はどう?』

という、ありふれたものだった。

今週末と来週頭にかけて、高気圧が大きく張り出している。
だから今日は雲ひとつない夜空で、天体観測日和なのだ。

そんなことを送っていると、さらにメッセージが入った。

淳之介からだ。

『天体観測日和だな』

『うん』

『で? どうなってる?』

これ……
拓郎が私に杉山くんのことを聞いてくる前提での質問よね?

全くもうっ!!

『聞かれた。
なんで告白されたなんて言ったの?』

『告白されたじゃん』

『違う。
お友達になってくれって言われただけ。
全然意味合いが違うじゃない!』

『同じだろ?
付き合いたいほど気になってなきゃ、友達になってくれなんて言わない。
この先を考えれば、同じことじゃないか』

やっぱりそういうもの?

『微妙にこっちの対応は違ってくるんだけどね?』

『頭の良い奴だよな。
友達からなら断られる可能性はほぼゼロだ。友達になってから一気に距離を縮めるつもりだろう』

「……」

やっぱりそうなの?
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