掴んだその手を離さないで! 〜優しすぎる幼馴染の絶対愛〜
文化祭の開会式は、高等部生徒会長である、拓郎の挨拶から始まった。

「……今日という日を心待ちにしていた生徒諸君、それぞれに期待と夢と希望を胸に持っていることと思います。

かくいう俺も、今同じ気持ちにあります。

今年の生徒会は、休憩所の運営とは別に、小聖堂でのプラネタリウムを企画しました。
俺が、生解説をします」

おおー!!
と歓声が上がる。
みんな楽しみにしているからだ。

「既に前売り券を手にしている人には是非学園の夜空を楽しんでもらいたい。

そして残念ながら漏れてしまった人、当日券は一般を含め、投影開始1時間前に整理券を発行します。
その後、当日券を購入という流れになっていますが、枠が各回35名と少なくなっています。おそらく整理券は直ぐに無くなると思われますので、急いでください。

以上が生徒会からのお知らせでした。

聖堂館学園高等学校の皆さんにとって、今日、明日のこの2日間が、かけがえのない2日間となることを祈っています。

みんなで俺たちの青春の1ページをつくりだそう!!」


おおぉーーーっ!!!

と拍手と共に歓声が湧き上がった。

青春の1ページ。

拓郎や、淳之介にとっては自分たちが主催する最後の文化祭だ。

私も一緒に思いっきり楽しみたい!


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