掴んだその手を離さないで! 〜優しすぎる幼馴染の絶対愛〜
どれだけの時間が経ったのだろうか……。

ふと気づくと、隣に淳之介がいた。

「……あれ?
プラネタリウム、もう終わったの?」

「いや……。
生徒会のほかのメンバーに誘導を頼んだ。みんな入りたがってるから、渡りに船だったみたいだ」

「そう……」

淳之介が隣に座り込んでくる。

「環、大丈夫?」

「……んー、わかんない。
正直、もうどうでもいいか、って」

「……?」

「片想いでもいいやって、ずっと思ってた。ただ、1番近くにいる女の子が、私であれば。
……でも、そうでもないみたいだし」

「……咲希のことは、勝手に言ってるだけだろう。俺は拓郎からハッキリと『別れた』って聞いたから」

「そうなの?
……でも……もう面倒になっちゃった」

「……じゃあ、俺と…」

「え?」

「……いや、なんでもない。
…………さっきは、俺を庇ってくれて悪かったな」

「……あ、ううん!
本当の事だもの。淳くんは私と違うわ。全然地味じゃないよ」

「環だって地味じゃない」
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