君と誓の約束を

約束だよ。


「りゅうとくんっ!」


次の日、迷いなく大声で名前を呼び、保健室のドアを開けた。

勢いがよくてドアが『ダンッ』と音をあげた。


「はるちゃん!?」


いた、りゅうとくん!


「二人とも!一応保健室なんだからね?」


そうだった。他の人がいたら大変!


「はぁ、じゃ先生はちょっと職員室に行ってくるから、保健室お願いね」


先生が出ていき、二人きりの微妙な空気が流れてしまう。


「りゅうとくん、さぼりじゃないよ」

「え?」

「言ったじゃん、さぼりって」

「あー、そーいえば言ったなぁ」

「そーいえばって……」


「先生から聞いた?」


病院に通ってること、だよね。


「聞いたよ」


「覚えてた?」

「何を?」


「……ん?先生から聞いたことって何?」


りゅうとくんがあれ、というような表情で聞いてくる。


「病院に通ってるんだよね?」

「そっちか……」


そっち?

何か別のことがあるのかな。

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