手紙
 

秒針の音を聞いていたら、ふと思い出した。



「――時間って不思議よね。」

優しい穏やかな声であたしにそう話しかけた。


どうして?


そう聞くと、目を細めてふわっと笑ったよね。


「早くなったり、遅くなったりするでしょう?」


そんなはずないと思い首を傾げると、ふふっと肩を揺らした。


「好きなことをしていると、1日でさえも短く感じるのに、暇だったり退屈してると、1分ですらすご〜く長く感じる。」



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