手紙
 

布団を頭までかぶって、小さくなって泣いていたら、いつの間にか眠っていた。


枕が涙でぐしゃぐしゃだった。


すると突然、ノックがして「入るぞ。」という低い声と共に、ドアが開けられた。

あたしは咄嗟に寝たフリをした。




目をつぶっててもわかるその気配は、ベットの脇に腰かけた。


「美久、寝てるのか?」


あたしがそのまま寝たフリを続けていると、頭を撫でられた。

大きな温かい手。




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