間違えてない?私なの?

なんでここに?

 1時間ほど、図書室でお城の本を見た。
 もう見飽きていたが、なんとなく、帰るに帰れなくなっていた。

 他の生徒はいない。
 いるのは図書委員だけだった。

「お城が本当に好きなんだな。」
 横から声がした。本田くんだった。

『あれ?何でいるの?』
 私は、キョトンとした。

 本田くんは、私の表情には触れず、話を続けた。

「坂口のおすすめのお城は?」
 本田くんの質問に我に返り、答えた。

「やっぱり日本最古のお城。大山城。 
 あとは、天空の城。この2つかなぁ。」

 本田くんは、頷いていた。
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