冷酷御曹司の激情が溢れ、愛の証を宿す~エリート旦那様との甘くとろける政略結婚~

「先方も、菫との縁談には同意をしているそうだ。まずは本人たちだけで会って食事をすることになっている」
「デートみたいな気軽な感じね」

 父の言葉のあとで母がそう付け足した。

 デートかぁ……。

 この年齢までなかなか良い出会いに恵まれず、彼氏がいたことのない私にとって気軽にというのは難しい。

 しかもこんなにカッコいい人と。平凡な私が普通に生活をしていたら出会えないレベルのイケメンだ。しかも大企業の御曹司で、あのグレパレの総支配人。

 ほんの少し惹かれる部分はあるけれど、結婚となると慎重にならないといけない。でも、とりあえず食事にだけは行ってみよう。

 こうして私は、宮條悠さんと会うことになった。
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