冷酷御曹司の激情が溢れ、愛の証を宿す~エリート旦那様との甘くとろける政略結婚~

 胸への愛撫を続けながら、彼の手がショーツに触れてそっとなぞる。

「やっぱり菫は感度がいいな」

 どこか満足そうに呟いてから差し込まれた指が蜜部に直接触れ、ゆっくりと中に進入してきた。ほんの少しの痛みとともにそれまでとは比べものにならないほどの甘い刺激が私を襲う。

「う……んっ」
「大丈夫か?」

 手の動きを止めた充さんが確認のため声を掛けてくる。

「はい」

 そう呟いた私の声は消え入りそうなほど小さくて息もあがっている。そんな私の髪を優しく撫でたあと、充さんも自身の服を脱ぎ捨てた。

 ほどよく筋肉のついた逞しい体が露わになり、それを見つめていると再び唇を重ねられる。

 ショーツを脱がされ、これから彼のものを受け入れる場所を指でたっぷりと解され続ける。そして、いよいよそのときが訪れた、その瞬間――。

「痛っ……」

 それまで甘い声を漏らしていた口から苦痛の声が漏れた。とっさに充さんの両肩に手を置いて、体を押し返そうとしてしまう。

「まだ足りなかったか」

 充さんが途中で挿入をやめて私の様子を窺う。

「無理そうならやめるが」
「い、いえ……だ、大丈夫です。続けて……」

 痛いのは承知の上だ。これを乗り越えなければ私はずっとこの先の行為には進めない。

 生理現象で涙が浮かんでしまう私の目尻に充さんがキスを落とす。
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