一途な幼馴染みは私限定甘えたさん
「っ……」


後ろドアの方、背が高い男の子がいた


何人もいたけど茶色い髪の人に視線が釘付けになり、目が離せない


「つ、……っ」


名前を呼びそうになり、慌てて飲み込む


くん、って言われるの嫌いなんだった…


「……」


ざわ、と周りが騒がしくなりバッと顔を上げる


すたすたとまっすぐこっちに向かって歩いてくる人が一人


みんなその人のために道を開けるから必然的に視線が絡む



「へ?」

「ちょ、夜宵こっち来てる!」



「夜宵、会いたかった」


そんな声のあと、フワッと甘い匂いに私のからだが包まれて



クラスは女子の悲鳴と男子の雄叫びに包まれた

< 7 / 21 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop