能ある彼女は敏腕社長に捕獲される
秘書課に到着すると、新しい自分のデスクのうえに抱えていた段ボールを置いた。

秘書課は私を含めて4人だった。

1人は平川さんと言う人で、ドラマや小説とかでよく見かけそうなバリキャリウーマンと言う感じだ。

もう1人は滝沢さんと言う人で、こちらは清楚で大人しい人と言う感じだ。

当たり前だけど、めちゃくちゃキレイに着飾っているなあ…。

化粧品はデパコスですよね、美容院は高級街のカリスマ美容師がいるところですよね、そうですよね。

化粧品は主に薬局で調達、近所の床屋さんで1000円カットしてもらっている私とは違い過ぎるその差に異動は何かの間違いだと言って欲しいと思った。

「えーっと…本日から秘書課で働くことになりました、門谷紀香です。

無能ですが、よろしくお願いします」

自己紹介をした後でペコリと頭を下げたら、パチパチと拍手があがった。
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