能ある彼女は敏腕社長に捕獲される
社長は特に気にしていない様子で、クロテッドクリームといちごジャムが乗っているスコーンをかじった。

彼のまねをするようにクロテッドクリームといちごジャムを乗せると、私もスコーンをかじった。

食べ方が難しい…と言うよりも、こう言うものに食べることになれていないのでこぼさないようにするのがやっとである。

「はい」

スコーンを食べ終わったら社長がナプキンを差し出した。

「ジャムが頬についてる」

「…ありがとうございます」

私はお礼を言うと、社長の手からナプキンを受け取ると頬についているジャムを拭き取った。

本当になれていないな…。

気休めでしかないけれど、気持ちを落ち着かせるためにダージリンティーに口をつけた。
< 64 / 145 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop