能ある彼女は敏腕社長に捕獲される
と言うか、娘さんも娘さんで何ちゅーことを話してくれるんだよ…。

自分が育った環境が環境だったので家族の詳しいことはわからないが、家族と言うものはどんなに小さなことや些細なことでも何でも話すものなのだろうか?

「ええ、一緒にいましたよ」

いや、社長も社長で答えるんかい!

別にやましいことはないから隠す必要はないと思うけど、はっきりと答える社長に私は何も言えなかった。

「困りますね、あなたは私の娘に恥をかかせるつもりですか?」

東郷さんはあからさまに嫌な顔をすると社長に言った。

「はい?」

訳がわからないと言うように聞いてきた社長に、
「あなたは娘と結婚するんですよ。

いくら結婚前とは言え、不貞行為があるのはどうかと思います」

東郷さんは言い返した。
< 67 / 145 >

この作品をシェア

pagetop