能ある彼女は敏腕社長に捕獲される
「もしかしてとは思うんですけど、婚約破棄を申し出たのは私のせいだったりしますか?

私が婚約破棄をしたいならばすればいいと言ったから」

続けて質問をした私に、
「元々、それも近いうちにちゃんと婚約破棄を申し出るつもりだった。

それは以前から考えていたことだから君のせいではない」
と、社長は答えた。

「そうですか…」

「何だ、自分のせいだと思ってたのか?」

「婚約破棄をするかどうかは、それは社長自身が決めることだと思っています」

そう言い返した私に、
「君からして見たら他人事だからな」
と、社長はさらに言い返した。

「こう言うのは早く、それもはっきりと話をつけることが大切だと教えてくれたのは君だと思ってるけどな」

「えっ?」

何を言われたのかわからなかった。
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