秘書はあらがえない気持ちを抱いて 【おまけ①】
「四郎、早かったな。」

「ああ、進一郎様に頼まれたからには早く持ってきたかったんだ。」

四郎が持ってきたのはカメラだった。

進一郎に使い方の説明をして、四郎は直ぐ帰って行った。

「進一郎、カメラなら四郎に借りずに買えば良いじゃないか。」

「んー、1回しか使わないしなー。」

無駄なお金を使わないと言う意味では共感するが、天下の金森ホールディングの社長なら、カメラの1台や2台買ったところで懐が痛くなるわけでもないだろうに。

「あっ、でも気に入ったら買おうかな!」

「1回って、何に使うんだ?」

「それは、注文した物が届いたらのお楽しみだ。今日届くはずだから帰ったら教えてやるよ。」

そう言えば、先日何かこそこそ注文していたな。

進一郎の楽しそうな様子に余り良い予感はしないが…


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