秘書はあらがえない気持ちを抱いて 【おまけ①】
「本当は、別の奴を探してたんだが…
特定の相手を作らなかったあいつに最近出来た大事な奴。だが、それが誰か分からなかった。」

それ、俺です…

「それで、その代用品ってわけだ。幼馴染みもあいつにとっちゃ大事だろ?」

どっちにしろ、俺か…

「それで、俺に何をさせたいんですか。」

「追い追い分かる。」

ニヤリと笑ったその男に、引きずられるようにして奥の部屋へと無理矢理連れて行かれると、乱暴にベッドに放り投げられた。

縛られていて手をつくことが出来ず、ベッドとはいえ肩に強い衝撃が走る。

「いっ…っ…」

自分の苦痛の声と重なって、バタンと扉が閉まる音がした。

「さっきお前が寝ている間に写真を録らせてもらった。これを進一郎に送る。
あいつどんな顔するだろうな。見れないのが残念だ。」

間接照明が照らす薄暗い部屋の中、男の顔を不気味に照らしていたスマホが震えた。


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