秘書はあらがえない気持ちを抱いて 【おまけ①】
俺が横にずれれば、空いたスペースに瑛二が入ってくる。

自分で言っておきながら、いざそうなればドキドキが止まらない。

ただ手を繋いでいた時は、瑛二と視線が合わないよう目を瞑るしかなかったが、今なら瑛二が瞼を下げていて瑛二を見放題だ。

睫長いな…

綺麗な唇だな…

肌に触ってみたいが、触ったら起こしてしまうだろうな…

こんなに瑛二が近い…
体だけじゃなく、心ももっと近くなれたらな…

俺は手を握ったまま、瑛二に体を寄せて目を瞑った。

おやすみ、瑛二。



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