ダブルブルー
「そう」


その返事は否定でも卑下でも、ない。


流れる空気は優しくて、なぜだか儚げで。


渡された紐の先は、しっかり彼が握っていてくれる気がする。


今でなくても、いい。


ゆっくりでいいんだよ。


いつでも、変われるチャンスはあるよ。


そんな風に諭されているみたいな、空気。


< 10 / 436 >

この作品をシェア

pagetop