ダブルブルー
思いきって、会話を終わらせようとした私に。



『あ!ちょ、ちょっと待ってッ!?家まで、蒼ちゃん、家までどのくらいで着く?』


耳元からは、青さんの声が響いている。


この距離が、もどかしい。


「あっ、と。歩くつもりだから、30分くらい、かと」



『30分?セリフちゃんと覚えるから、むちゃくちゃいい芝居してくるって約束するから、』



その30分、オレにくれない?



< 392 / 436 >

この作品をシェア

pagetop