傷だらけの黒猫総長




「あぁ、頃合だろう」


「「……本命?」」




黒羽くんと一緒にハテナを浮かべたわたしは、企み顔の詠二お兄ちゃん達に流されるまま、その“本命”に挑戦した。




****




「うぅ〜んっ、最高ー!」


「ハッハッハッ、なかなかスリルがあったな」


「“絶叫”に恥じぬコースだ」


「うぅ、怖かった……」




まさか、3つ目のアトラクションでいきなりジェットコースターに乗るなんて……。

しかも、かなり怖いやつ。


“絶叫”の余韻でよたよたと歩くと、黒羽くんが振り返って心配してくれる。




「……大丈夫か?」


「ありがとう、ちょっと足が震えちゃって……」


「あはっ、プルプルしてるそのちゃん可愛い〜。コウ、お姫様抱っこしてあげたら?」


「お、いいなぁ。やれやれ、皇輝」


「えぇっ!?」



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