傷だらけの黒猫総長
「あぁ、頃合だろう」
「「……本命?」」
黒羽くんと一緒にハテナを浮かべたわたしは、企み顔の詠二お兄ちゃん達に流されるまま、その“本命”に挑戦した。
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「うぅ〜んっ、最高ー!」
「ハッハッハッ、なかなかスリルがあったな」
「“絶叫”に恥じぬコースだ」
「うぅ、怖かった……」
まさか、3つ目のアトラクションでいきなりジェットコースターに乗るなんて……。
しかも、かなり怖いやつ。
“絶叫”の余韻でよたよたと歩くと、黒羽くんが振り返って心配してくれる。
「……大丈夫か?」
「ありがとう、ちょっと足が震えちゃって……」
「あはっ、プルプルしてるそのちゃん可愛い〜。コウ、お姫様抱っこしてあげたら?」
「お、いいなぁ。やれやれ、皇輝」
「えぇっ!?」