傷だらけの黒猫総長
嫉妬する黒猫
「1年のイケメン筆頭って言ったら、やっぱり黒羽くんと逢見くんだよね〜」
「うんうん、タイプは違えどどちらも眼福! はぁ、お近づきになりた〜い、って普通は思うところだけど……」
教室でクラスメイトの女の子達とお喋りしていると、そんなお話になってわたしに視線が集まる。
「うん?」
「どちらも我がクラスの天使にメロメロ……」
「甘酸っぱい青春! 天使の心を射止めるのはどっちのイケメンか……!」
「私は黒羽くんを応援する! あのクーデレがたまらない♪」
「あたしは逢見くん♪ やっぱり正統派は強いでしょ!」
恋バナへの切り替わりが自然すぎて、いつの間にこんな話題に、と瞬きをした。
黒羽くんと司くんの名前が並ぶのなんて、珍しいな。