傷だらけの黒猫総長
「え〜、マジ!? 超レアもんじゃん! なになに、なんでアンタこんなの持ってんの!?」
「? 昨日お家で見つけて。お母さんの物なんです」
微笑んで答えると、不良っぽい人達は顔を見合わせて、わたしを凝視した。
驚かれてる……?
「「「初代の娘!?」」」
「やっば〜! え、どれがお母さん!?」
「あ、多分真ん中の人です。ほら、男の子と一緒にいる」
写真を覗き込んで指をさすと、今度はみんなが震え出して、わたしの方がびっくりする。
急にどうしたんだろう。
「あ、あの……?」
「……総長……総長ー!!」
「ちょ、マジやば〜! アンタ初代総長の娘さんなの!? 光栄なんだけど! 握手して!」
「えっ?」
「初代の……、初代の……っ。やべぇ……ってかこの子供、あの人か……?」