傷だらけの黒猫総長
「えっと、さっきの副会長のお話? 多分、そういうことだと思うけど……」
「……」
「で、でも、公認とか、そういうお話はないと思うよ!? 司くんとの仲っていうのも、ただのお友達同士だし……!」
シュンとしているように見えて、変な弁解も混じえつつ慌ててフォローすると、黒羽くんは顔を上げてわたしの目を見た。
「……司?」
「え? ……あ、逢見くんの名前だよ。覚えてない?」
「覚えてる」
そう答えたものの、黒羽くんは何故かショックを受けたような様子で、俯いてしまう。
相性が悪そうだったし、矢吹先輩が司くんの肩を持ったように聞こえるお話が嫌だったのかな、と思ったのだけど……。
この様子じゃ、違うみたい?