傷だらけの黒猫総長
1人はガバッと立ち上がり、叫びながら走り去って。
1人はキラキラした顔でわたしの手を取ると、ぶんぶん振り回し。
1人はぶつぶつと呟いて何かに戦慄している。
予想外の反応で、どうしたらいいか分からない……。
そんなに凄い写真だったのかな?
「えっと……初代って……?」
「知らないの!? いーよいーよ、こっち来て!」
テンションが高い女の人に手を引かれて倉庫の裏に行くと、壁に沢山の人の名前が書かれていた。
中でも、真ん中には一際大きく書かれた名前があって……。
「“宮武佑香”! ウチらの飛翔謳歌を作った、我らが伝説、革命の総長様だよ!」
「お母さんの、名前……」