傷だらけの黒猫総長
「それなら、警察を利用する」
「僕達はまともに相手をしない、ってことだね。分かった、警察が来たらすぐに引き上げられるようにしておこうか」
「オーケイ、遊撃隊長の敏腕を見せちゃう! じゃ、バイクを回収して来ないと」
「あぁ、学校を出たら若菜はバイクを取りに、葉先輩は誘導先に先回りしてくれ。俺があいつらを誘い出す」
「「了解」」
作戦会議を終えた3人は、廊下に出て連絡を取り合っている教師の目を盗み、素早く階段を下りて校舎を抜け出した。
教職員用の裏口を利用して難なく学校を出ると、3人はそれぞれの役割を負って動き出す。
誘導の為に表門に回った皇輝は、自ら何をするでもなく、早々に襲撃者の注意を引くことができた。
「おいおい、そこにいんのは黒羽弟じゃねぇか。俺らに恐れをなして、こそこそ逃げようってかぁ?」