傷だらけの黒猫総長
「お前らのどこに恐れる必要がある? ここじゃ邪魔が入る。やりたいなら着いてこい」
「ハッ、1人のくせに余裕だねぇ。わざわざ乗ってやると思うか? ここでやり合ったら不味いことになるから焦ってんだろ、優等生?」
「不味いのはお前らだろう。通報されるのは時間の問題だ。……それとも、“警察に邪魔されたから俺に負けた”と言いたいのか?」
落ち着きを払った態度と淡々とした挑発は、十分に効果を発揮したようだ。
襲撃者達にぞろぞろと周りを囲まれても、皇輝は気にすることなく「行くぞ」と歩き出す。
「仲良しこよしのお友達を呼ばなくていいのか〜? 1年総長さんよ。あぁ、ここじゃ遠すぎて、呼んでも間に合わないか!」
「ケツに乗せて倉庫まで連れて行ってやってもいいぜ? そん時は意識飛んでるだろうけどな!」