傷だらけの黒猫総長
何も言わないってことは、答えてくれるかは内容次第、かな……?
「あの場所にいた人達って、みんなこの学校に通ってるの?」
「……全員じゃない」
「3人だけだよ。ここ、偏差値高い進学校だし。若菜達が変わってるだけで、普通こんなとこ入らないから」
「そうなの?」
「うんうん。だから、学校でまた会えちゃった若菜達は運命的♪」
ニコッと笑って、若菜ちゃんはわたしと腕を組む。
「ね、コウとクラスメイトってことは、そのちゃんは2組だよね? 4階まで一緒に行こっ♪」
「あ、そうだね。そろそろ戻らないと次の授業に遅れちゃう」
「あはっ、ちょっとくらい遅れても平気だよ〜。コウは教科書持ってきた?」
「あぁ」
「それじゃあ、黒羽くんも一緒だね。行こっか?」
黒羽くんに顔を向けて微笑むと、瞳を細めながらコクリと頷きが帰ってくる。
そうして、わたし達はわいわいとお話をしながら、4階の教室へと向かった。