傷だらけの黒猫総長
『……やぁ、こんにちは。会長は今不在だから、僕が受け取るよ』
『あ……!』
『“初めまして”。2年、副会長の矢吹葉です。これからよろしくね』
ニコリと微笑んだ矢吹先輩に合わせて、わたしも何とか初めましての体を取り繕って。
若菜ちゃんと会ったのはその後だから、この学校にいる“3人”にはもう会ってたんだよね。
「――に取り組むということで、各自行動してください。確認や質問については、いつも通り会長か、僕達副会長に」
「「「はい」」」
「それでは、今週の定例会議を終わります」
会議が終わって、ガタガタと席を立つ音があちこちから聞こえてくる。
わたしも「ふぅ」と息を吐いて立ち上がると、上級生同士でお話していた矢吹先輩に声を掛けられた。