傷だらけの黒猫総長
昼休み
キーンコーンカーンコーン
「そ〜のちゃんっ、コウ! 一緒にお昼食べよ〜♪」
「わっ。若菜ちゃん?」
「……あぁ」
4時間目の終わりを告げるチャイムが鳴ったすぐ後に、教室の扉がガラッと開いて若菜ちゃんがやって来た。
まだ先生もいるくらい“直後”なのに、若菜ちゃんはどうやってここまで来たんだろう。
「遠坂、また授業をサボったのか?」
「あ、センセ。それは秘密で〜す♪ こっちの授業の邪魔はしてないし、いいでしょ? ほら、2人共、早く行こっ♪」
「全く、困るのはお前だぞ」
「若菜ちゃん……」
授業、よくサボってるんだ。
それに、あんまり気にしてない。
わたしはニコニコの笑顔で急かす若菜ちゃんに苦笑いしながら、机の上を片付けてお昼の準備をした。