課長に恋してます!

19 ホワイトデー【美月】

 課長から電話をもらった次の日はいつもより一時間早く出社して、会社でメールを開いた。
 
『件名:Re:一瀬です。』

 課長が言った通り、返信メールが届いていた。

『一瀬君

 メールありがとう。返信が遅くなりすみません。
 香港に来てくれてありがとう。一瀬君のおかげで元気になりました。
 一瀬君には感謝でいっぱいです。一瀬君が買ってくれたストーブ、今も使っています。
 ホワイトデーは日本にいる予定です。もし都合が良ければ会いませんか?

 上村』

 メールを読んでにまにましてしまう。
 課長、『会いませんか』ってメールに書いてくれていたんだ。

 嬉しい。

 すぐにメールを返信。

『上村課長

 お忙しい中、返信ありがとうございます。
 課長からのメール嬉しかったです。
 昨日の電話もありがとうございました。
 久しぶりに課長の声が聞けて安心しました。

 ホワイトデー楽しみにしています。 一瀬』


 そして、3月14日、土曜日。

 課長とお昼に会う約束をしていた。
 課長は前日から長野にいて、東京駅の新幹線改札の近くにある待ち合わせスペースで待ち合わせている。

 朝からるんるん気分で出掛ける仕度をしていたらスマホが鳴った。

 着信を見ると、妹の愛美(まなみ)からだった。

「もしもし」
「お姉ちゃん、助けてー」
 いきなりそう言われた。
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