課長に恋してます!
天守台まで来るとさすがに疲れた。
天守台は芝生の広場がある先にあって、天守はないけど、江戸城の名残を感じさせる立派な石垣があった。その上を登れるようになっていて、上に行くと展望台になっていた。
とりあえず、三人で空いてるベンチに腰掛ける。
足の裏と爪先が少し痛い。
ベンチで足をブラブラさせながら流星が、「どのくらいの高さがあるのって」課長に聞いた。
「12mだよ」と、課長が答える。それから、天守の話もしてくれた。
天守台の上にあった天守は高さ64mにもなる建物だったそうで、火事によって焼けてしまったらしい。
「64めーとるってどのくらいなの? りゅうせいの家よりでっかい?」
流星がさらに質問する。
課長は顎を掴み、考えるような姿勢を取った。
「そうだな。りゅうちゃんの家が21階ぐらいにあるならね」
「てんしゅ、21階もあるの?」
「うん。天守台と合わせると、25階ぐらいの高さになるかな」
「すっげー!」
流星の目がキラキラした。
25階と言われて、ようやくピンと来た。
江戸時代にそんなに高い建物があったのは驚きだ。
「課長、詳しいんですね」
「実はね、取引先の人に江戸城が好きな人がいて、その人に教えてもらったんだよ。それで本社にいた時は皇居にも時々、足を運んだり、日比谷図書館にも行って、江戸城の資料を見たりしたよ」
さすが課長。勉強熱心。
「日比谷図書館に資料が置いてあるんですか?」
「うん。江戸城のコーナーがあるよ」
「日比谷図書館って、日比谷公園の中にある所ですよね?」
「うん」
課長が穏やかな表情で頷いた。
今度行ってみよう。課長が読んだ資料を見てみたい。
「お腹すいた」
流星が割り込むように言った。
「東京駅でお菓子を食べたぐらいだったから、お腹すいちゃったかな」
課長が流星のご機嫌を伺うように見た。
確かに、お腹すいたかも。
もう、午後2時だ。
天守台は芝生の広場がある先にあって、天守はないけど、江戸城の名残を感じさせる立派な石垣があった。その上を登れるようになっていて、上に行くと展望台になっていた。
とりあえず、三人で空いてるベンチに腰掛ける。
足の裏と爪先が少し痛い。
ベンチで足をブラブラさせながら流星が、「どのくらいの高さがあるのって」課長に聞いた。
「12mだよ」と、課長が答える。それから、天守の話もしてくれた。
天守台の上にあった天守は高さ64mにもなる建物だったそうで、火事によって焼けてしまったらしい。
「64めーとるってどのくらいなの? りゅうせいの家よりでっかい?」
流星がさらに質問する。
課長は顎を掴み、考えるような姿勢を取った。
「そうだな。りゅうちゃんの家が21階ぐらいにあるならね」
「てんしゅ、21階もあるの?」
「うん。天守台と合わせると、25階ぐらいの高さになるかな」
「すっげー!」
流星の目がキラキラした。
25階と言われて、ようやくピンと来た。
江戸時代にそんなに高い建物があったのは驚きだ。
「課長、詳しいんですね」
「実はね、取引先の人に江戸城が好きな人がいて、その人に教えてもらったんだよ。それで本社にいた時は皇居にも時々、足を運んだり、日比谷図書館にも行って、江戸城の資料を見たりしたよ」
さすが課長。勉強熱心。
「日比谷図書館に資料が置いてあるんですか?」
「うん。江戸城のコーナーがあるよ」
「日比谷図書館って、日比谷公園の中にある所ですよね?」
「うん」
課長が穏やかな表情で頷いた。
今度行ってみよう。課長が読んだ資料を見てみたい。
「お腹すいた」
流星が割り込むように言った。
「東京駅でお菓子を食べたぐらいだったから、お腹すいちゃったかな」
課長が流星のご機嫌を伺うように見た。
確かに、お腹すいたかも。
もう、午後2時だ。