課長に恋してます!
次の日、気持ちを切り替えて会社に行った。
海外事業部での仕事が終わったのか、課長はまた同じオフィスにいた。
課長の席は左奥にあって、私の席からギリギリ見える所だった。
いつもの習性で課長に視線がいく。
課長は電話をしてたり、パソコンに向かってたり、誰かと話していたりした。
今日はグレーのスリーピーススーツで、よく似合ってる。
課長は自分の体型にあったスーツをいつも着ている。いや、着こなしている。
量販店なんかで売ってる吊るしとは一味違う、オーダーメイドスーツだ。
実は課長の実家は仕立て屋で、格安で作ってもらうんだよなんて、少し照れ臭そうに話していたのを思い出した。それから小学生の時、裁ちばさみで指を切り落としそうになった事があって、今でもハサミが怖いと言って傷跡を見せてくれた。
なんで今、そんな事を思い出すんだろう。
課長との思い出に目の奥が熱くなる。
「一瀬、死にそうな顔してるな。生理か?」
隣の席の石上が言った。
デリカシーがないのはいつもの事だ。
言い返す元気がないので無視する。
海外事業部での仕事が終わったのか、課長はまた同じオフィスにいた。
課長の席は左奥にあって、私の席からギリギリ見える所だった。
いつもの習性で課長に視線がいく。
課長は電話をしてたり、パソコンに向かってたり、誰かと話していたりした。
今日はグレーのスリーピーススーツで、よく似合ってる。
課長は自分の体型にあったスーツをいつも着ている。いや、着こなしている。
量販店なんかで売ってる吊るしとは一味違う、オーダーメイドスーツだ。
実は課長の実家は仕立て屋で、格安で作ってもらうんだよなんて、少し照れ臭そうに話していたのを思い出した。それから小学生の時、裁ちばさみで指を切り落としそうになった事があって、今でもハサミが怖いと言って傷跡を見せてくれた。
なんで今、そんな事を思い出すんだろう。
課長との思い出に目の奥が熱くなる。
「一瀬、死にそうな顔してるな。生理か?」
隣の席の石上が言った。
デリカシーがないのはいつもの事だ。
言い返す元気がないので無視する。